Web担当を引き継いだら、まず全ページの洗い出しから始める|施策より先にやるべきこと

引き継いだら、まず全ページを洗い出す。 施策はそのあとでいい。
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ある日突然、「今日からうちのWeb担当ね」と言われた。

前任者はもういない、引き継ぎ資料もない、パソコンに少し詳しいというだけで任された。

中小企業では、こうしてWeb担当が生まれることがよくあります。

この状態で多くの人がまずやろうとするのが、「GA4を開く」「とりあえずブログを書く」「SEOを勉強する」といった施策です。

でも、それは順番が違います。

筆者も同じように、引き継ぎ資料が何もない状態でサイトを任された経験があります。

そのとき最初にやったのは、施策ではありませんでした。

サイトにある全ページを、1ページずつ開いて洗い出す。

ここから始めました。

この記事では、Webに詳しくない人がサイトを引き継いだとき、施策の前に何をすべきかを、実体験をもとに解説します。

前任者も資料もない、ゼロからの状態を前提にしています。

目次

なぜ「施策」より先に「全体像の把握」なのか

引き継いだ直後にやりたくなるのは、目に見える成果が出そうなことです。

ブログを書く、広告を出す、SEOをかじる。

気持ちはわかります。

でも、いま自分が預かっているサイトに何ページあって、どんな構成で、どこに問題があるのかを知らないまま施策に走ると、ほぼ確実に空回りします。

地図を持たずに走り出すようなものだからです。

たとえば、似たようなページが2つあるのに気づかず新しい記事を足す。

すでに古い情報が載っているページを放置したまま集客だけ増やす。

これでは、穴の空いたバケツに水を注ぐのと同じです。

「引き継ぎといえば、前任者から資料をもらうこと」と書かれた解説をよく見かけます。

でも中小企業の現場では、その前任者も資料も存在しないことが珍しくありません。

だからこそ、自分の手で全体像を作るところから始める必要があります。

最初にやること:全ページを1つずつ開いて洗い出す

やり方はシンプルです。

サイトにある全ページを、1つずつ開いて一覧にする。

それだけです。

正直に書くと、筆者が最初にやったときは、全ページを手で開いて、メモ帳に手書きで書き出すという荒業でした。

今思えばExcelでやればよかったのですが、当時はとにかく「全部を目で見て、書き出す」ことしか思いつきませんでした。

ただ、この荒っぽいやり方でも、目的は十分に果たせました。

大事なのはツールではなく、サイトの全ページを一度、自分の目で通して一覧にすることだからです。

今から同じことをやるなら、Excelやスプレッドシートに次の項目を並べていくのがおすすめです。

  • ページのURL
  • ページの名前(何のページか)
  • どのカテゴリ・階層にあるか
  • 気づいた問題(古い・重複・リンク切れなど)

全ページのURLがどこにあるか分からない場合は、サイトの「サイトマップ」を探すか、WordPressの管理画面の「固定ページ」「投稿」の一覧を見れば、ほぼすべてのページを拾えます。

完璧を目指さず、まず目に見える範囲を全部書き出すことから始めてください。

自分がこれから運用するサイトにたくさん触れて慣れることが重要です。

洗い出すと見えてくる、4つの問題

実際に全ページを洗い出すと、それまで気づかなかった問題が次々に見えてきます。

筆者のときに出てきたのは、大きく次の4つでした。

1. ページの階層がめちゃくちゃ

本来ならサービスページの下にあるべき情報が、まったく関係ない場所にぶら下がっていたり、階層が深すぎてトップから何回クリックしてもたどり着けないページがあったりします。

階層がぐちゃぐちゃだと、訪問者も迷いますし、検索エンジンもサイトの構造を正しく理解できません。

2. カテゴリに関係ないコンテンツが混ざっている

「お知らせ」カテゴリの中にサービス紹介が入っていたり、事業内容と関係ない記事がトップ近くに置かれていたり。

過去に誰かが「とりあえずここに置いておこう」で作ったものが、そのまま残っているパターンです。

サイトの目的からズレたコンテンツが増えると、サイト全体の方向性がぼやけていきます。

3. リンク切れ

クリックしても「ページが見つかりません」と出るリンクが、意外なほど残っています。

移転したページ、削除したページへのリンクが放置されているケースです。

訪問者が知りたい情報にたどり着けず、その場で離脱する原因になります。

4. 情報が古いのに、アクセスがあるページ(これが一番危ない)

4つの中で、洗い出さないと絶対に気づけず、しかも一番実害が大きいのがこれです。

筆者が引き継いだサイトには、とっくに終わったキャンペーンの告知ページと、古い料金表が残っていました。

しかも、それらのページには今もアクセスがあり、そこを見て問い合わせてくるお客さんまでいたのです。

これは、単に古いだけでは済みません。

終わったはずのキャンペーン条件や、今とは違う古い料金でお客さんに期待させ、問い合わせてきた瞬間に「それはもう終了しました」とがっかりさせている状態です。

放置されたページが、静かに失注を生み続けていたわけです。

アクセスがあるページだからこそ、古い情報の放置は一番タチが悪い。

これは全ページを洗い出して初めて気づけたことでした。

古い情報が会社の信頼をどう削るかは、『ホームページが古いとお客さんはこう思って離れていく』でも具体的に書いています。

洗い出しの次にやること(最初の1ヶ月)

全体像が見えたら、次にやることは「派手な施策」ではありません。

1ヶ月目にやるべきことは、絞ると2つだけです。

古い「事実」を直す(施策ではなく事実確認)

洗い出しで見つかった、古い料金・終わったキャンペーン・変わった営業時間・古い電話番号・前任の代表者名など、「今の事実と違っている箇所」だけをまず直します。

特に、4つ目で挙げた「古いのにアクセスがあるページ」は最優先です。

人が来ているのに間違った情報を出しているページは、直した瞬間から失注を止められます。

これはSEOでもデザインでもなく、ただの事実確認です。

専門知識がなくてもできて、しかも効果が確実な、1ヶ月目にやるべき仕事です。

上司と「何を成果にするか」を1行だけ決める

もう1つは、サイトのゴールを1行で決めることです。

問い合わせを増やしたいのか、電話をもらいたいのか、来店してほしいのか。

これを上司や経営者と合意しておかないと、後から「良かったのか悪かったのか」を判断する基準が持てません。

ここがズレたまま作業を続けると、頑張っても評価されない、という一番つらい状況に陥ります。

だから最初に、たった1行でいいので決めておきます。

1ヶ月目にやらなくていいこと

逆に、1ヶ月目にやらなくていい(むしろ、やらないほうがいい)ことも書いておきます。

  • デザインの全面リニューアル
  • ブログの毎日更新
  • SNSアカウントの新規開設
  • 本格的なSEO対策・広告出稿

これらは、いま何が問題なのかを把握する前にやると、ほぼ空回りします。

地図もゴールもない状態で施策を打っても、何が効いたのか分からず、疲れるだけです。

施策は、全体像を掴んで、古い事実を直して、ゴールを決めてからで十分間に合います。

焦らなくて大丈夫です。

まとめ|引き継いだら、まず地図を作る

Web担当を引き継いだら、施策の前に、まずサイトの全体像を掴む。

順番はこうです。

  • 全ページを1つずつ開いて洗い出す(地図を作る)
  • 古い「事実」だけ直す(特に古いのにアクセスがあるページを最優先)
  • 上司と「何を成果にするか」を1行だけ決める

この3つが1ヶ月目にできていれば、十分すぎるほど上出来です。

派手な施策は、そのあとで大丈夫です。

全体像を掴んだあと、Web担当として具体的に何をやっていくかは、『「若いからWeb担当者やって」と言われた人へ|中小企業のWeb担当者がやるべきことを全部まとめた』にひと通り整理しています。

また、サイトを公開したばかりで「これから何を進めればいいか」を時系列で知りたい場合は、『ホームページを公開したら最初にやること|公開後3ヶ月のロードマップ』も参考になります。

次の一歩として読んでみてください。


「引き継いだものの、何から手をつければいいか分からない」「全ページを洗い出したいけど、自分だけでは判断がつかない」という状態は、Web担当を任された多くの人が最初にぶつかる壁です。

SALUTAMでは、現状のサイトを一緒に洗い出し、何を優先して直すべきかを整理するところからお手伝いしています。

ひとりで抱えて手が止まってしまう前に、お問い合わせから気軽にご相談ください。

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