
AIで会社ブログを書く手順|質問に答えるだけで下書きができるプロンプトを公開

AIに「うちの会社のブログ記事を書いて」と投げたら、どこかで読んだような文章が出てきた。
間違ってはいないけれど、自社のサイトに載せる気にはならない。
そんな経験はありませんか。
この記事では、私が中小企業のブログ記事を作るときの考え方を、はじめての方がそのままコピーして使えるプロンプト(AIへの指示文)にまとめました。
質問に答えていくだけで下書きができる形にしてあります。
目次
AIに「記事を書いて」と投げると、何が出てこないか

AIは指示どおりに文章を作ります。
指示が曖昧なら、曖昧な記事が出てきます。
ただ、それ以上に大きい問題があります。
AIは、あなたの会社の中で起きたことを知りません。
何人のお客さんが同じところでつまずいたか。
去年やってみて駄目だったこと。
見積もりを出したあとによく返ってくる質問。
これらはネットのどこにも書かれていないので、AIは持っていません。
そして、この部分こそが「その会社が書く意味」そのものです。
ここが抜けたまま出てきた文章は、どこかで読んだ話になります。
うまく書けていないのではなく、中身が入っていないだけです。
だから、下のプロンプトはAIが先に質問してくる形にしてあります。
まず、プロンプトを置いておきます

ChatGPT・Gemini・Claudeなど、どれでも使えます。
以下をそのままコピーして貼り付けてください。
あなたは中小企業のブログ記事を書くライターです。
これから記事を1本作ります。
【手順】
1. 下の質問1〜7を、1つずつ順番に私に聞いてください。
2. すべての答えが揃うまで、記事は書き始めないでください。
3. 答えが揃ったら、指定の構成で記事を書いてください。
【質問】
1. 何について書きますか
2. この記事を読む人は、どんな状況の人ですか
3. 読み終わったあと、その人に何をしてほしいですか
4. その件について、あなたの会社が実際にやったこと・見てきたことを教えてください
5. お客さんが勘違いしたまま来ることがあれば教えてください
6. 使える数字(件数・期間・金額など)があれば教えてください。なければ「なし」で構いません
7. 記事に出せない情報があれば教えてください(社名・金額など)
【記事の構成】
・タイトル
・書き出し(3〜5行。読む人が今どんな状況かを言い当てる)
・見出し(h2を3〜5個。必要ならその下にh3)
・本文(各見出しに300〜500字)
・まとめ(3〜5行。読んだ人が次にやることを1つだけ書く)
【ルール】
・質問4〜6で答えられなかった項目は、推測で埋めないでください。事実を作らないでください。
・文字の色や太字は使わないでください。
・見出しはh2とh3だけを使い、階層を飛ばさないでください。
・一般論だけで埋まった段落には、その末尾に【要・自社の情報】と書いてください。
【最後に出すもの】
記事の後に「取材が必要な箇所」という見出しを付けて、
推測で書けなかった箇所・内容が薄いと感じた箇所を箇条書きで挙げてください。
使い方は3ステップです。
- 上のプロンプトを貼り付ける
- 聞かれた質問に、1つずつ答える
- 出てきた下書きと「取材が必要な箇所」を受け取る
ここまでで出てくるのは下書きです。
そのまま公開できる状態ではありません。
人が直す部分については、この記事の後半で書きます。
なお、そもそも「何について書くか」が決まっていない場合は、先にそこから決めてください。
ネタの選び方は『売上に繋がる中小企業ブログのネタ選び|共通する3つの誤解』で書いています。
自社の出来事ではなく、これから来てほしい人が困っていることを起点にすると外しにくくなります。
使ってみると、埋まらない欄が出てきます

実際に使うと、多くの場合ここで止まります。
質問1〜3はすぐ答えられます。質問4〜6で手が止まります。
「うちが実際にやったこと」と聞かれて、何も出てこない。
ここが、この記事で一番お伝えしたい部分です。
欄が埋まらないのは、AIの性能の問題でも、あなたの文章力の問題でもありません。
書く材料が手元に無いだけです。
そして、材料が無いまま書いた記事は、AIを使っても使わなくても同じものになります。
プロンプトの価値は、文章が出てくることより足りないものが分かることのほうにあります。
埋まらなかったときの動き方
止まった欄によって、次にやることが変わります。
| 止まった欄 | 次にやること |
|---|---|
| 4(やったこと・見てきたこと) | 現場の人に聞く。自分の記憶だけで埋めない |
| 5(お客さんの勘違い) | 問い合わせメールや電話メモを10件だけ読み返す |
| 6(数字) | 無いなら「なし」でよい。作らない |
| 4〜6が全部埋まらない | そのテーマは、今の自社では書けない。別のテーマにする |
最後の行が一番大事です。
書けないテーマを無理に埋めるより、書けるテーマに変えたほうが早いです。
どんな言葉を狙うかから決め直したい場合は『中小企業がSEOキーワードを選ぶ方法|検索ボリュームより先に見るべきもの』を読んでみてください。
AIに渡していい工程と、渡すと壊れる工程

記事を1本作る作業は、いくつかの工程に分かれています。
そのうち、AIに渡していいものと、渡すと壊れるものがあります。
| 渡していい工程 | 渡すと壊れる工程 |
|---|---|
| 文章にする | 誰に向けて書くかを決める |
| 言い回しを整える | 読んだ人に何をしてほしいかを決める |
| 長さを調整する | 自社で実際に起きたことを出す |
| 見出しの形を揃える | 書いた内容が事実か確かめる |
左は作業で、右は判断です。
AIは作業がとても速いですが、判断はできません。
判断に必要な情報を持っていないからです。
右側を渡してしまうと、それらしい文章が出てくるぶん、抜けていることに気づきにくくなります。
これがAIを使うときの一番の落とし穴です。
この線引きは、相手がスタッフでも同じ
この「渡していい/渡すと止まる」の考え方は、AIに限った話ではありません。
社内のスタッフに記事を書いてもらう場合も、渡していい仕事と、渡すと止まる仕事があります。
詳しくは『スタッフにブログを書いてもらうのは難しい|スタッフに渡していい仕事と、渡してはいけない仕事』で書いています。
相手がAIでもスタッフでも、線を引く場所は変わりません。
決めることは渡さない。
これだけです。
私が実際に使っているのは、このプロンプトではありません

正直に書いておきます。
上のプロンプトは、これから始める方が使いやすいように作ったものです。
私が自分のサイトや、お預かりしている会社のサイトで記事を作るときは、これだけでは動かしていません。
実際には、こういうものを毎回いっしょに渡しています。
- そのサイトの方針をまとめた資料:誰に向けたサイトか、何を書かないか
- 公開済み記事の一覧:どの記事が何を主張しているかの索引
- 数字の元データ:件数や期間を、どの資料から取ったか
そのうえで、隣の記事を実際に開いて最初から最後まで読んでから書き始めます。
それでも、2026年8月に入って2回止めています
ここまでやっていても、事故は起きます。
2026年8月に入ってから、書きかけた記事が同じサイトの別の記事と正反対のことを言っている状態になり、公開前に止めたことが2回ありました。
どちらも、隣の記事を開いて読んで初めて気づいたものです。
1本ずつ読めば、どちらの記事もおかしくありません。
2本並べたときだけ矛盾します。
これは、AIが手を抜いたから起きたのではありません。
サイト全体を見渡して「前に書いたことと食い違っていないか」を確かめる作業は、指示文の書き方では解決しないということです。
読む人にとっては、記事は1本ずつ独立していません。
1本目で「Aがいい」と読み、2本目で「Aは駄目」と読めば、その会社の言うことを信用しなくなります。
記事が10本、20本と増えるほど、この確認の手間は増えていきます。
なぜこれを書いているか
私は記事の制作も仕事として請けている側です。
その立場から言うと、上のプロンプトで下書きが作れるようになった時点で、外に出す必要がなくなる部分がかなりあります。
質問4〜6に答えられる人は社内にしかいないので、そこは誰に頼んでも自社で答えることになります。
だったら、そのまま自社で書いたほうが早いです。
外に出して意味があるのは、記事が増えてきて全体の整合が取れなくなってからだと考えています。
外注そのものが悪いわけではありません。
うまくいかない場合は、たいてい渡し方のほうに原因があります。
この点は『企業ブログを外注しても成果が出ない会社に共通する4つの原因』で書いています。
AIが書いた下書きで、人が必ず直す3つの箇所

上のプロンプトには、文字装飾を使わない・見出しの階層を飛ばさない、というルールを入れてあります。
この2つはよくある崩れ方なので、最初から止めてあります。
ただ、指示文では防げないものが3つ残ります。
1. 書かれていることが事実かどうか

推測で埋めないよう指示しても、それらしい一般論が混じることがあります。
特に、法律・料金・期限・数字が出てくる箇所は、書いた本人が一次情報にあたって確認してください。ここだけは省略できません。
読んだ人が「間違っていた」と気づいたとき、責任はAIではなく、載せた会社に残ります。
2. 手順を画像だけで説明していないか

画像の配置は人がやる作業なので、AIには止められません。
操作手順を説明するとき、画面のキャプチャを貼るだけで済ませてしまうことがあります。
ただ、画像の中に書かれている文字は、ページの文章としては扱われません。
手順は文章で書いたうえで、確認用として画像を添える。
この順番にしてください。
画像が表示されない環境で見ている人にも伝わります。
3. スマートフォンで見たときに崩れていないか

画像が大きすぎると読み込みが遅くなり、小さすぎると中身が読めません。
表がはみ出すこともあります。
書いている画面はパソコンでも、読む人の多くはスマートフォンです。
公開前に一度、自分のスマートフォンで開いてください。
この確認については『自社のホームページ、最後にスマホで見たのはいつですか』でも書いています。
まとめ:AIに渡すのは作業、決めることは渡さない
この記事の手順を整理します。
- プロンプトを貼り付けて、質問に答える
- 埋まらない欄が出たら、社内で材料を集める。集まらなければテーマを変える
- 出てきた下書きの、事実・画像・スマホ表示を人が確認する
- 前に書いた記事と食い違っていないか確かめてから公開する
AIが文章にするのは、1で答えた中身だけです。
2から4は人がやります。
それでも、白紙から書き始めるより手は動きます。
ここは素直に速くなります。
今日やることを1つだけ選ぶなら、上のプロンプトを貼って、質問4に答えてみてください。
そこで手が止まるかどうかで、記事を書く前にやるべきことが変わります。
「プロンプトは動いたけれど、質問に答えられない」「記事は増えたが、前に書いたことと合っているか分からなくなってきた」という段階まで来ている場合は、お問い合わせください。
何を書くかの整理から、公開済み記事との突き合わせまで対応しています。