
予算も知識もない状態からGoogle広告を始めて3ヶ月で月79件を達成するまでにやったこと

「ガンプラの買取件数を増やしたい」
そんな相談を受けたとき、担当者はWeb業務をほぼ未経験の状態でした。
広告もSEOも何もわからない。
予算も限られている。
他社に見積もりを取っても費用が高くて動けない。
そういう状況でした。
サイトを新規で制作してGoogle広告を始め、3ヶ月目(2024年8月)で月79件の申込みを獲得しました。
サイトへの訪問が5,296回に対して79件。
申込み率は1.49%です。
やったことはシンプルです。
ガンプラに特化したサイトを作り、広告でアクセスを集め、データを見ながら修正を繰り返す。
それだけです。
そしてこのサイトは今も動いています。2026年6月の申込みは月96件、広告費は月3万円台です。
立ち上げの3ヶ月と、その2年後に何が変わったのか。両方の実数を出しながら書いていきます。
目次
依頼時点の状況

ホビー関連商品の買取は順調でしたが、ガンプラに絞った宅配買取をもっと伸ばしたいという状況でした。
ただ、社内にWeb業務を担える人がおらず、何から手をつければいいかわからない状態です。
他社にも相談していましたが、費用が高くて動けなかったとのことでした。
課題は大きく3つです。
- サイトからの申込みが少ない
- Web広告の使い方がわからない
- 店舗買取だけでは限界を感じている
予算が限られているので、無駄な費用をかけずに結果を出す必要がありました。
そのため、広告はキーワードを絞って、申込みにつながる人だけに表示する方針で進めることにしました。
行った施策

1. ガンプラ買取に特化したサイトを新規制作する
既存のホビー買取サイトにガンプラのページを追加するのではなく、ガンプラ買取に特化したサイトを別途制作しました。
ガンプラを売りたい人だけに向けたページにすることで、訪れた人の申込み率を上げる狙いです。
査定スタッフの顔写真とコメント、実際の買取商品の画像、買取表⋯。
「この店は詳しい」と感じてもらえるページ構成を意識しました。
他の業種に置き換えると、「そのサイトで一番増やしたいものを1つに決めて、そこだけのページを用意する」ということです。
2. 買取表を週2〜4回更新する
買取価格は頻繁に変動します。
更新が止まっている買取表は不信感につながるため、週2〜4回のペースで更新できるようクライアントと連携する体制を作りました。
更新頻度が上がったことで「ここは動いている」という信頼感が生まれ、二度目に使ってくれる人も増えていきました。
他の業種に置き換えると、「お客さんが申し込むかどうかの判断に使う情報だけは、鮮度を落とさない」ということです。
逆に言えば、判断に使われない情報を毎日更新しても数字は動きません。
3. Google広告でキーワードを絞って運用する
予算が限られているため、「ガンプラ 買取」など申込みに直結するキーワードに絞って広告を出しました。
関係のないキーワードで広告費を無駄にしないことが、低予算で成果を出すための基本です。
サイト公開直後はSEOで検索上位に入れないため、広告でアクセスを確保しながらデータを集める期間として活用しました。
他の業種に置き換えると、「今すぐ頼みたいと思っている人が打つ言葉だけに絞る」ということです。
4. データを見ながらサイトを修正し続ける
広告を使うことで、サイト公開直後からアクセスが集まります。
そのデータをもとに、毎週サイトを修正しました。
フォームに到達しても申込まない人が多ければフォームを直す、離脱が多いページは構成を変える、初めて使う人向けのキャンペーンが効果的とわかればそれを続ける。
この繰り返しが申込み率を押し上げていきました。
他の業種に置き換えると、「何を直すかを、勘ではなく数字で決める」ということです。
そしてこれが、広告を使ったもう一つの理由でもあります。広告はアクセスを買う手段ではなく、直す場所を教えてくれる材料を買う手段でした。
結果|3ヶ月目で月79件

| 指標 | 数値(2024年8月) |
|---|---|
| 月間の訪問数(セッション) | 5,296 |
| 月間申込み件数 | 79件 |
| 申込み率 | 1.49% |
| 月間広告費 | 175,605円 |
| サイト公開からの期間 | 3ヶ月 |
訪問は月5,296回で、決して多くありません。
それでも79件の申込みが入っています。
この79件のうち、広告経由が45件でした。
検索から来た申込みは2件です。
つまりこの時点では、申込みのほとんどを広告が支えていました。
広告経由1件あたりの費用は約3,900円です。
SEOに取り組んでいないサイト開設3ヶ月でこの数字が出せたのは、広告でアクセスを集めながら同時にサイトの修正を繰り返したからです。
アクセスが集まることで「どこで離脱しているか」「どの言葉で検索した人が申込むか」がわかり、修正の精度が上がっていきました。
数字を読むときの注意点
ここでいう申込み率1.49%は、訪問(セッション)に対する割合です。ページの表示回数(PV)で割ると、同じ月でも0.6%になります。
他社の数字と比べるときは、まず何を分母にしているかを確認してください。分母が違う数字を並べても比較になりません。
その2年後|申込み率は横ばい、広告費は月17万円→3万円台」
ここまでが2024年8月の話です。この記事はもともと「目標は月100件、まだ途中です」で終わっていました。
その後どうなったかを書き足します。
翌月の2024年9月、申込みは106件になりました。目標にしていた月100件を超えています。
そして、その直後に広告を止めました。
届きすぎて、さばききれなくなったからです。
宅配買取は、申込みが入ったら商品が届きます。
査定して、金額を伝えて、承諾をもらって、振り込む。
件数が増えれば、その作業が全部同じ倍率で増えます。
集めるのはWeb側の仕事ですが、受け取るのは現場です。
現場が回らなくなった時点で、増やし続けることは正解ではなくなります。
その後、SEOが育ってきた2025年3月から、広告費を月3万円台に固定しました。
| 指標 | 2024年8月 | 2026年6月 |
|---|---|---|
| 月間の訪問数 | 5,296 | 6,122 |
| 月間申込み件数 | 79件 | 96件 |
| 申込み率 | 1.49% | 1.57% |
| 月間広告費 | 175,605円 | 30,537円 |
| うち広告経由の申込み | 45件(約6割) | 19件(約2割) |
申込み率は1.49%から1.57%で、ほぼ横ばいです。
大きく変わったのは広告費です。
月17万円台から3万円台になりました。
2年で変わったのは「申込みが取れる率」ではなく、「同じ件数を取るためにかかるお金」でした。
広告経由の割合が6割から2割に下がっているのは、その差をSEOと検索から来る人(2件→43件)と、店を知っていて直接サイトに来る人(20件→28件)が埋めたからです。
そしてもう一つ。今は広告費で申込みの量を調整しています。繁忙期や在庫の状況に合わせて、増やすか抑えるかを選べる状態です。
件数が2年前と大きく変わっていないのは、伸ばせなかったからではなく、伸ばす量を選んでいるからです。
※そのため、この2年の件数の増減はそのまま施策の成果ではありません。件数だけを追いかけたい案件ではないので、その前提で読んでください。
SEOで「ガンプラ 買取」の1位を取るまでにやったことは、以下の記事にまとめています。
自社に当てはめるための質問
この事例から持ち帰れることを1つだけ挙げるとすれば、これです。
今の問い合わせが3倍になったら、社内でさばけますか。
「増えないと困る」と言っている会社でも、実際に増えると対応が追いつかなくなることがあります。
返信が遅れる、確認漏れが出る、担当者が本業を止めて対応する。
そうなると、増えた問い合わせが逆に信頼を削ります。
増やす前に、増えた後に誰が何をするかを決めておく。
この事例で一番効いたのは、実はここでした。
3倍は無理だと思ったなら、それは悪いことではありません。
どこまでなら受けられるかを先に決めておけば、Web側はそこに合わせて出し方を調整できます。
まとめ
3ヶ月で月79件、2年後は月96件を広告費3万円台で維持。
やったことは、目的を1つに絞ったサイトを作り、判断に使う情報の鮮度を保ち、今すぐ頼みたい人の言葉だけに広告を出し、数字を見て毎週直し続けた。それだけです。
この事例で重要だったのは、担当者がデータを見ながら一緒に動いてくれたことです。
「この数字が変わったから次はここを直そう」という判断を素早くできる体制があったから、3ヶ月で結果が出ました。
Web業務の知識がなくても、正しい方向で動き続ければ結果は出ます。
最初から全部わかっている必要はありません。
「広告を試したいけど何から始めればいいかわからない」「予算が少ないけど申込みを増やしたい」「増えた後に社内で回るか不安だ」
そういった状況であれば、一度SALUTAMにご相談ください。
予算と、社内で受けられる件数をヒアリングした上で、現実的な進め方をお伝えします。