オープン月に約3万セッション集まりましたが、SEOの成果ではありませんでした|9割が店名検索だった話

9割は、名前を知っている人でした。オープン月に約3万セッション、店名検索が約9割。SNS経由は3ヶ月で3
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「オープンしてからホームページを作ればいい」

こう考えている方は多いです。

私もオープン前から作ることを勧めています。

関東のクレーンゲーム専門店のサイトを、オープン1ヶ月前から制作しました。

オープンした月は約29,900セッション、翌月も約26,400セッションです。

ですが後から Search Console を確認したところ、検索から来た人の9割近くは、店名で検索した人でした。

「クレーンゲーム+地名」のような、店を探しているキーワードでの検索は1割強でした。

つまりこの数字は、SEOで新しいお客さんを見つけた結果ではありません。

すでに名前を知っていた人が、検索して、たどり着いただけです。

制作を請けた側としては、あまり書きたい話ではありません。

ただ、ここを取り違えると「オープン前にサイトを作れば検索から人が来る」という誤解になります。

この記事では、実際のGA4とSearch Consoleの数字を全部出したうえで、新規オープンの店舗が本当にやるべきことを整理します。

目次

オープン前から、名前で検索されていました

ノートパソコンの画面に表示されたWebサイト

新しく店舗をオープンするとき、内装・仕入れ・スタッフ採用など、やることが山積みです。

ホームページは後回しになりがちです。

この店のサイトは、オープンの1ヶ月前に公開しました。

そのときの数字を出します。

Search Consoleにデータが出始めたのは、公開から数日後でした。

オープンまで、まだ1ヶ月以上あります。

公開直後の11日間数値
検索結果に表示された回数2,774
クリックされた回数372
そのうち店名で検索された割合約92%
店名で検索されたときの平均順位6〜7位

まだ開店していない店が、すでに名前で検索されていました。

検索されていたキーワードも具体的です。

  • 「(店名)+いつ」……オープン日を知りたい人
  • 「(店名)+場所」……どこにできるのか知りたい人
  • 「(店名)+求人」……働きたい人

お客さんだけではありません。

応募を考えている人も、開店前から名前で調べています。

ここで、この記事の一番大事なところです。

名前で検索されていたのに、この時点では平均6〜7位でした。

自分の店の名前なのに、1位で待てていません。

公開したばかりのサイトは、Googleがまだ十分に評価していないからです。

翌月、オープンした月には「店名+地名」で平均1.05位になりました。

オープン前にサイトを作る意味は、その期間にお客さんを集めることではありません。

名前が広まりきったときに、検索した人を確実に受け止められる状態にしておくことです。

オープンしてから作り始めると、いちばん検索される時期に、6〜7位で待つことになります。

公開してから検索結果に出るまでにどれくらいかかるのかは、別の記事にまとめています。

実際に走っていたのは5つでした

タブレットでサイトを見る手元

この店で走っていたのは、5つです。

先に書いておくと、この5つは全部同時に走っています。

どれがどれだけ効いたかは、切り分けられません。

① オープン1ヶ月前にサイトを公開した

オープン予定日の1ヶ月前にはサイトを公開しました。

「まだオープンしていないのに公開していいのか」と思うかもしれませんが、問題ありません。

「〇月〇日オープン予定」という情報を載せておくだけで、Googleのインデックスが始まります。

オープン日までの1ヶ月間、Googleがサイトを評価する時間を稼げます。

この1ヶ月で、店名で検索されたときに出る状態を作っておきました。

② お問い合わせまでの導線をわかりやすくした

クレーンゲーム専門店への問い合わせで多いのは、「イベントや貸切はできますか?」「景品のリクエストはできますか?」といった内容です。

こういった問い合わせにすぐ答えられるよう、FAQページと問い合わせフォームへの導線をわかりやすく設計しました。

サイトを見た人が「聞きたいことがあるけどどこに連絡すればいいかわからない」という状態をなくすことが目的です。

③ オープン前からSNSで準備の様子を発信した

InstagramとTikTokを使って、オープン3ヶ月前から準備の様子を発信していました。

内装工事の進捗、景品の搬入、スタッフの準備風景です。

GA4で、SNSの投稿から来た人の数を確認できます。

公開してから3ヶ月間で3でした。

3人ではなく、3回の訪問です。

理由を確認したら、単純な話でした。

投稿のどこにも、ホームページへのリンクが無かったからです。

Instagramのプロフィール欄のリンクはXへ向いていて、そのXには外部リンクを置いていませんでした。TikTokは更新が止まっていました。

つまり、SNSからホームページへ行く道が、どこにも無い状態です。

ただし、SNSが効いていなかったという意味ではありません。

効き方が、思っていたものと違っただけです。

この話は後半でまとめて書きます。

④ Googleビジネスプロフィールを整えた

サイト制作と並行して、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の設定を整えました。

営業時間・住所・電話番号・写真・カテゴリなど、登録できる情報をすべて埋めておきます。

「クレーンゲーム 〇〇(地域名)」で検索したときに地図上に表示されることが、来店につながる重要な導線になります。

⑤ 広告も出稿されていた

広告の運用は私の担当ではありません。

ただ、数字には出ています。

オープンした月、広告から来た訪問は3,350ありました。

サイト全体の11%です。

翌月はさらに増えて7,240、全体の27%になっています。

広告を伏せたまま4つだけ並べたら、読んだ人は判断できません。

結果:数字を全部出します

ノートパソコンに表示されたSearch Consoleの画面

まず、サイトに来た人の数です。

時期サイトへの訪問
公開した月(オープン前)約490
オープンした月29,940
その翌月26,355

オープンした月に約3万、翌月も約2万6千です。

オープン直後だけ跳ねて終わり、にはなっていません。

問題はここからです。

この3万の訪問が、どこから来たのか。

どこから来たのか

入口オープン月翌月
検索から23,57416,771
広告から3,3507,240
直接(URL入力・お気に入りなど)2,6442,028
他サイトのリンクから352291
SNSの投稿から21

いちばん多いのは検索です。

ここだけ見ると「SEOがうまくいった」と読めます。

検索の中身を開くと、話が変わります

Search Consoleで、実際にどんなキーワードで検索されたかを見ます。

オープン月とその翌月、2ヶ月分です。

検索されたキーワードクリックされた回数表示
店名(書き間違いを含む)20,420(83%)116,843(87%)
「クレーンゲーム+地名」など、店を探しているキーワード4,227(17%)17,387(13%)

検索から来た人の9割近くが、店名で検索した人でした。

店名で検索する人は、検索する前からその店を知っています。

つまり、このサイトが検索で新しく見つけてもらえた人は、検索から来た人の1割強でした。

残りは、すでに知っていた人が、確認しに来ただけでした。

これがこの記事で一番書きにくかったところです。制作を請けた側としては「SEOで集めました」と言えたほうが都合がいいので。

検索から来た人の3割は、Googleマップからでした

もう1つ、内訳があります。

GA4が「検索から来た」と数えているのは40,345、Search Consoleが数えている検索結果のクリックは28,019。差が約12,300あります。

この差の多くは、Googleビジネスプロフィール(Googleマップの店舗情報)にある「ウェブサイト」ボタンからの訪問です。

実際、この店のビジネスプロフィールからサイトへのクリックは、直近半年で7,812件ありました。月1,100〜2,800件です。

検索から来た人の3割前後は、検索結果ではなく地図から来ていることになります。

※測り方が違う数字どうしの引き算なので、おおよその割合です。ただし、公開直後は差がほとんどありませんでした(GA4が約408、Search Consoleが372)。地図からの流入は、オープン後に発生しています。

Googleビジネスプロフィールを先に整えておいたこと(施策④)は、ここに効いています。

ただし、これも「整えたから3割になった」と言い切ることはできません。

整えていない状態と比べていないからです。

SNSは効いていました。ただしリンクではなく、名前で

スマホの画面を指を指す男性

ここまでの数字を並べると、おかしなことになります。

検索から来た人の9割近くは、店名で検索して来ました。

店名で検索するには、先に名前を知っている必要があります。

でも、SNSの投稿からサイトに来た人は3ヶ月で3です。

リンクは踏まれていません。

では、その人たちはどこで名前を覚えたのか。

書き間違いが、たくさんありました

検索されたキーワードを見ていて、気づいたことがあります。

店名が、正しく打たれていないのです。

  • 1文字目が違う(「も」が「と」になっている)
  • 途中の1文字が違う
  • 文字の間にスペースが入っている
  • 漢字とひらがなが混ざっている

これらを合わせると、2ヶ月で数千回の表示になります。

オープン前の時点で、すでに出ていました。

ここが手がかりです。

リンクを踏んで来た人は、店名を打ち間違えません。踏むだけだからです。

打ち間違えるのは、文字で読んだのではなく、見たり聞いたりして覚えた人です。

動画で見た、人から聞いた、看板を見た。

そういう覚え方をした人が、うろ覚えのまま検索窓に打ち込んでいます。

SNSは、リンクを送る道具としては1件も機能していませんでした。

でも、名前を覚えさせる働きはしていたと考えられます。

ただし「SNSのおかげ」とは言えません

ここは正直に書いておきます。

名前を広めた可能性があるものは、SNSだけではありません。

  • SNSの広告(サイトへの訪問だけで月2,600〜3,800あり、広告を見た人はその何倍もいます)
  • 工事中の建物や看板
  • 地域の口コミ

どれも同時に動いていて、検索した人がどこで名前を知ったのかを記録する方法はありません。

「名前を知ったうえで検索している」ところまでは数字で言えます。

「SNSがそれを作った」は言えません。

ここを一緒にすると、証明できていない因果を書くことになります。

それでも、やることは変わりません

名前を広めているのがSNSでも、看板でも、口コミでも、次に起きることは同じです。

名前を知った人は、検索します。

だから、店名で検索されたときに自分のサイトが出る状態を、先に作っておく。

オープン前にホームページを作る理由は、これです。

もちろん、SNSの投稿にサイトへのリンクを置くべきだったとも思います。

置いていれば、3ではない数字になっていたはずです。

ただ、それをやっていなくても人は来ました。

SNSとホームページは、リンクで繋がっていなくても、検索を経由して繋がります。

Googleレビュー対応が評価を左右する

スマホに表示されたGoogle Map

オープン直後は、Googleのレビューが乱高下します。

来店したばかりのお客様からのレビューが一気に集まるため、良いレビューも悪いレビューも短期間に投稿されます。

この時期の対応が、その後の評価に大きく影響します。

レビューへの返信は「店舗の姿勢を第三者に見せる場」です。

返信しないレビューは、第三者から見ると「この店は無視している」と映ります。

返信するレビュー・しないレビューの基準

クチコミのチェックリスト

レビューへの返信は、すべてに返信すればいいわけではありません。

返信することで逆効果になるケースもあります。

以下の基準で切り分けています。

★1〜★2:原則ほぼ全部返信する

低評価レビューは第三者が一番注目するゾーンです。

放置すると「事実を認めた」と受け取られかねません。

特に、接客・安全・不正疑惑・イベントトラブルに関する内容は必ず返信します。

誠実に対応している姿勢を見せることが目的です。

★3:内容次第で返信する

改善点が書かれているレビューには返信します。

「まあまあだった」という感想だけなら無理に返信しません。

★3は中立層なので、返信の温度感を見ながら判断します。

★4〜★5:選別して返信する

高評価でも返信するのは、接客を褒めているもの・具体的な評価があるもの・リピーターや初来店の報告・日付入りで信頼性が高いもの、などです。

逆に返信しない方がいいのは、「景品が多い」だけのもの・「楽しかった」だけの短文・宣伝っぽくなりそうなもの、などです。

また、「金額が具体的」「簡単に取れる」「設定が甘い」「他店と比較している」といった内容のレビューには、あえて静観することもあります。

返信することで炎上の火種になるリスクがあるためです。

一番大事な基準はシンプルです。

「第三者が読んで安心材料になるか」、これだけです。

理想的な返信バランス

星の数返信の目安
★1〜★2ほぼ100%返信
★3半分程度
★4〜★53〜4割程度

全部に返信しない方が自然に見えます。

全返信は宣伝っぽく見られることがあるので注意です。

新規開業・移転・リニューアルでも同じ考え方が使える

新しくオープンしたキレイなオフィス

今回紹介した「オープン前から仕込む」という考え方は、クレーンゲーム専門店に限らず、あらゆる店舗・サービスのオープンに使えます。

  • 新規開業する店舗
  • 移転・リニューアルするお店
  • 新しいサービスを始める会社

「オープンしてから考える」ではなく、「名前で検索されたときに、自分のサイトが出る状態を先に作る」という視点を持っておくだけで、スタートダッシュが変わります。

ホームページとGoogleプロフィールはセットで整えることが重要です。

どちらか一方では効果が半減します。

まとめ

数字を開いて分かったことがあります。

検索から来た人の9割近くは、「店名で検索した人」でした。

オープン月の訪問全体で見ても、6割がここに当たります。

検索で新しく見つけてもらったわけではありません。

すでに名前を知っている人が、検索して、たどり着いただけです。

だから、新しく店やサービスを始めるときにホームページでやるべきことは、こうなります。

  • 検索で新規客を集めることを、最初から期待しない
  • 名前が広まったときに受け止められるよう、先にサイトを公開しておく(公開直後は自分の店名でも上位に出ません)
  • Googleビジネスプロフィールも同時に埋めておく(検索から来た人の3割前後は地図から来ています)
  • 名前を広める側(SNS・看板・口コミ)と、受け止める側(サイト・地図)を、別の仕事として考える

最後に、いまホームページを持っている方へ。

自分の会社名・店名で検索されているかは、Search Consoleで確認できます。

無料で、自社のサイトがあれば見られます。

そこに自分の名前が並んでいれば、名前は届いています。

並んでいなければ、まだ届いていません。

やるべきことが、そこで変わります。

新規開業を控えていて、ホームページをどう準備すればいいかわからない、という場合はSALUTAMにお気軽にご相談ください。

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