
Google広告の費用は中小企業なら月3万円から|7社運用の実データでわかった本当の相場

「Google広告って、結局いくらかかるの?」
これを調べると、ほとんどの記事に「月20万〜50万円が目安」と書いてあります。
でも、中小企業の経営者がその数字を見て思うのは「うちにはそんな予算ない」でしょう。
結論から言います。
中小企業のGoogle広告は、月3万〜5万円でも申込みを取れます。
実際に私が運用しているクライアントは、月3万円の広告費で、広告経由の申込みを1件あたり約1,700円で獲得し続けています。
この記事では、相場の一般論ではなく、実際に運用しているアカウントの「月いくら払って、何件取れて、1件あたりいくらだったか」という実数を公開します。
あわせて、広告費をさらに下げる鍵になる「広告とSEOの使い分け」も、2年分の実データで見せます。
目次
なぜ「費用相場」の記事は当てにならないのか

先に、よくある相場記事の問題点を正直に書いておきます。
「月20万〜50万」は中規模以上の話
相場記事に出てくる「月20万〜50万円」という数字は、嘘ではありません。
ただ、それはある程度の規模の広告主の平均です。
これらの記事の多くは広告代理店が書いています。
代理店の主な顧客は、月20万円以上の予算を出せる中規模以上の企業です。
だから相場もその層の数字になる。
中小企業や個人事業主が月3万円で運用している実態は、相場のレンジに入ってきません。
悪意があるわけではなく、見ている顧客層が違うだけです。
でも、月数万円で始めたい中小企業にとっては、その相場はリアルじゃない。
「計算式」は答えになっていない
もう一つ、相場記事に必ず出てくるのが、この計算式です。
目標クリック数 × クリック単価 = 広告費用
一見もっともらしいですが、よく考えてください。
クリック単価がいくらか分からないから費用を知りたいのに、そのクリック単価を使った式を出されても答えになっていません。
結局「業種や競合で変わります」で締めくくられて、読者は「で、うちはいくらなの?」が分からないまま終わる。
これが相場記事の限界です。
だから、計算式ではなく実数を見せます。
実データ:2社が「月いくらで何件取れたか」

私が運用している案件の中から、予算と成果を実数で公開できる2つを並べます。
| 案件(業種) | 月額広告費 | 月間申込み | 1件あたり獲得コスト(CPA) |
|---|---|---|---|
| ガンプラ買取 | 約3万円 | 月15〜20件 | 約1,700円 |
| 月額継続課金型サービス | 約5万円 | 約9件 | 約5,556円 |
数字を見るときの注意することが2つ。
注意点1:「70件」のうち広告経由はどれか
ガンプラ買取は、Webサイト全体では月70件以上の申込みがあります。
ただしその大半はSEO(自然検索)経由で、上の表に載せたのは「広告だけで取れた分」です。
広告費に対するCPAを正確に出すために、SEO経由の申込みは混ぜていません。
ここを混ぜて「広告で月70件、CPA429円」などと書くと数字が実態とズレるので、切り分けています(このSEOとの関係は後述します)。
注意点2:CPAは業種で3倍変わる
同じ「申込み獲得」でも、案件によってCPAが3倍以上違います。
ガンプラの約1,700円と、月額課金型の約5,556円。
これは運用の上手い下手ではなく、業種と競合状況でクリック単価が変わるからです。
この感覚は『Google広告のクリック単価の相場』で詳しく書いています。
つまり「Google広告はいくら?」に、業種を抜きに一つの数字で答えること自体が無理なんです。
自社の業種でいくらかかるかは、少額でテストして実数を見るのが一番早い。
ちなみに、ガンプラ買取の広告CPA約1,700円という数字は、代理店の相場で語られるCPA(数千円〜数万円)と比べても、かなり低い水準です。
月3万円という予算自体が、相場の下限(月20万)の6分の1以下。
中小企業でも、業種と運用次第でここまで効率化できます。
広告費を本当に下げる鍵は「SEOとの使い分け」

ガンプラ買取が月3万円まで広告費を下げられた理由は、運用テクニックだけではありません。
SEO(自然検索)を育てて、広告の役割を引き継いだからです。
このアカウントの2年分のデータを時系列で見ると、広告とSEOの役割交代がはっきり映っています。
立ち上げ期(運用開始から数ヶ月)
この時期は月10万〜20万円の広告費を投じていました。
サイトがまだ検索で評価されておらず、SEO経由の申込みはほぼゼロ。
広告で一気に申込みを立ち上げるフェーズです。
この頃の広告CPAは4,000〜6,900円ほどでした。
移行期
サイトが検索で評価され始め、SEO経由の申込みが増えてきます。
実際、この時期に試しに広告を一時停止してみたところ、広告ゼロでもSEO経由で月20件以上の申込みが入り続けました。
SEOが自走し始めた瞬間です。
現在
広告を月3万円まで絞り、SEOが申込みの主力になっています。
広告は「SEOで取りきれない層を補う」役割に変わり、CPAも約1,700円まで改善しました。
この流れが意味するのは、「広告は永遠に同じ額を払い続けるものではない」ということです。
最初は広告で立ち上げ、SEOが育ったら広告を絞る。
トータルの集客コストは、時間とともに下げられます。
広告費の議論を「月いくら」の一点だけで考えると、この視点が抜け落ちます。
中小企業はいくらから始めるべきか

実データを踏まえた、現実的な指針です。
まずは月3万〜5万円でテストする
いきなり月20万円を投じる必要はありません。
中小企業の場合、最初は月3万〜5万円でテストして、データを見ながら判断するのが正解です。
理由は2つあります。
理由1:効くキーワードは事前に分からない
ひとつは、最初から「効くキーワード」は誰にも分からないからです。
経験があっても、実際に配信してデータを見るまで、どのキーワードが申込みにつながるかは確定できません。
少額でテストして、効くものに予算を寄せる。
これが低予算運用の鉄則です。
理由2:広告はサイトの問題を見つける道具
もうひとつは、広告がサイトの問題を見つけるツールにもなるから。
ある案件では、広告を出したことで「フォームまで来た人が申込まずに離脱している」ことがデータで分かりました。
広告は申込みを増やすだけでなく、どこで取りこぼしているかを教えてくれます。
具体的な少額運用のやり方は、『月5万円以下でGoogle広告を始める方法』にまとめています。
「予算が足りるか」が不安な人へ
「月3万円のつもりが、気づいたら超えていたら怖い」という不安はよく聞きます。
これは日予算を設定すれば、月単位で大きく超えることはありません。
詳しくは『Google広告の予算は超えるのか』で実際の運用データをもとに解説しています。
少ない予算をムダにしないために

低予算で成果を出せるかは、「絞る判断」ができるかにかかっています。
予算が少ないほど、関係のないキーワードに1円も使えません。
申込みに直結するキーワードだけに絞り込む。
この絞り込みが甘いと、あっという間に上限に達して、肝心のユーザーに広告が届かなくなります。
特に予算が少ない中小企業ほど、狙うキーワードを3つ程度まで絞るべきです。
考え方は『中小企業こそキーワードを絞るべき理由』で書いています。
そしてもう一つ、見落としがちな判断があります。
成果が出ていても、費用対効果が悪いキーワードは外すこと。
1件取れても、その1件に3万円使っていたら、月5万円の予算では割に合いません。
「成果が出たか」ではなく「1件あたりの獲得コストが許容範囲か」で判断する。
予算が少ないほど、この徹底が効きます。
まとめ:費用の正解は「自社の実数」にしかない
Google広告の費用について、押さえておきたいことを整理します。
「月20万〜50万」という相場は、中規模以上の企業の数字です。
中小企業は月3万〜5万円でも申込みを取れます。
実際に、月3万円・広告CPA約1,700円で回っている案件があります。
ただし、いくらかかるかは業種と競合で大きく変わります。
相場の一般論を探すより、少額でテストして自社の実数を掴むのが、結局いちばん早くて正確です。
そして、広告費は「月いくら」の固定費ではありません。
広告で立ち上げ、SEOが育ったら広告を絞る。
この組み合わせで、集客コストは時間とともに下げられます。
「代理店に相談したら予算が足りないと言われた」「月数万円でGoogle広告を試したいが、何から始めればいいか分からない」という方は、一度SALUTAMにご相談ください。
予算と目標をうかがった上で、その予算で現実的に何ができるか、広告とSEOをどう組み合わせるかまで含めて、実際の運用経験をもとにお伝えします。