中小企業がSEOキーワードを選ぶ方法|検索ボリュームより先に見るべきもの

「検索ボリュームが多いキーワードを狙えばいい」と思っていませんか。
それが、中小企業のSEOがうまくいかない一番の原因です。
月間1万回以上検索されるキーワードを狙って記事を書き続けても、半年経ってもGoogleに評価されない。
よくある話です。
問題はキーワードの選び方そのものにあります。
この記事では、私が実際にクライアントのサイトで使っているキーワード選定の考え方と手順を書きます。
ツールの使い方よりも先に知っておくべき「判断基準」から始めます。
検索ボリュームを最初に見ると失敗する

キーワードを選ぶとき、多くの人が最初にやることはこれです。
「SEOツールで月間検索数を確認して、数字が大きいものを選ぶ」
この順番が間違っています。
検索ボリュームが多いキーワードには、それだけ多くのサイトが集まっています。
上位に表示されているのは、ドメインパワーの強い大手サイトや、数年かけてコンテンツを積み上げてきた専門メディアです。
そこに新規のサイトが入り込む余地は、ほぼありません。
しかし、それだけではありません。もっと根本的な問題があります。
「検索数が多い」と「申込みが来る」は別の話です。
「SEO」で検索している人は、SEOについて調べたいだけかもしれません。
あなたのサービスに申込みをしようとしているわけではない。
検索数だけを見ていると、「アクセスは増えたけど問い合わせは来ない」という状態になります。
検索ボリュームより先に確認すること

キーワードを選ぶ前に、まず一つの問いを立ててください。
「このキーワードで検索している人は、申込みする可能性がある人か?」
これだけです。
検索するユーザーには大きく2種類います。
情報収集層
今すぐ何かを買ったり申込みしたりするつもりはなく、知識を集めている段階の人。
「SEO とは」「ガンプラ 種類」などで検索する。
購買意欲層
具体的に行動しようとしている人。
「ガンプラ 買取 送料無料」「SEO 相談 中小企業」などで検索する。
中小企業が限られた時間とリソースでSEOに取り組むなら、最初から購買意欲層が検索するキーワードを狙うべきです。
検索数は少なくても、申込みにつながる確率がはるかに高い。
ガンプラ買取のクライアントで言えば、「ガンプラ」より「ガンプラ 買取 宅配」の方が、来たユーザーの申込み率が明らかに高かった。
当然です。
目的を持って検索しているからです。
中小企業がロングテールを狙うべき理由

購買意欲層が検索するキーワードは、多くの場合ロングテール(複数の単語を組み合わせた長めの検索語)です。
「買取」より「ガンプラ 買取 宅配 送料無料」の方が検索数は少ない。
でも、このキーワードで来た人は、宅配買取を使いたいと思っていて、送料が気になっている人です。
申込みまでの距離が近い。
ロングテールキーワードを狙うべき理由は3つあります。
① 競合が少ない
検索数が少ないキーワードは、大手サイトが本気で対策していないことが多いです。
新規のサイトでも上位を狙えます。
② 購買意欲が高い
複数の単語を組み合わせて検索する人は、すでにある程度情報収集を終えて、具体的に動こうとしていることが多いです。
③ 積み上がる
ロングテールのキーワードで複数のページが評価されると、ドメイン全体の信頼性が上がり、やがてメインキーワードの順位にも影響します。
実際に、ガンプラ買取のサイトでは「HG ガンプラ 買取」「MG 限定 買取」などのロングテールページを種類ごとに作りました。
それぞれの検索数は少ないが、積み重なることで「ガンプラ 買取」という競合の強いキーワードでも1位を獲得できました。
実際のキーワード選定の手順(4ステップ)

では、具体的にどう選ぶか。
私がクライアントのサイトで実際にやっている手順です。
ステップ1:自社の強みと実績を言語化する
キーワードを探す前に、自分たちが何屋で、何が得意で、どんな人の役に立てるかを言葉にします。
「Web制作」ではなく「中小企業のホームページ制作と運用」。
「買取」ではなく「ガンプラの宅配買取、全国対応、送料無料」。
具体的に書くほど、後のキーワード選定がやりやすくなります。
ステップ2:ユーザーが抱える疑問を書き出す
自社のサービスを使いたい人が、検索する前に頭の中にある疑問を書き出します。
例えばガンプラ買取なら⋯
- 箱がなくても売れるのか
- 組立済みでも売れるのか
- 送料はかかるのか
- 査定まで何日かかるのか
- 未開封と開封済みで値段は変わるのか
この疑問がそのままキーワードになります。
「ガンプラ 買取 箱なし」「ガンプラ 買取 組立済み」といった具合に。
ステップ3:Search ConsoleとGoogleサジェストで候補を絞る
すでにサイトを持っている場合、Search Consoleを開いて「検索パフォーマンス」を確認します。
今どんなキーワードで表示されているか、クリックされているかがわかります。
表示回数は多いのにクリックされていないキーワードは、コンテンツを強化すれば順位が上がる可能性があります。
まず狙うべき候補です。
データが溜まってくると、最初に想定していなかったキーワードで流入していることに気づくこともあります。
そこに新しいページを作る、既存のコンテンツを補強するといったことを繰り返すのが現実のSEOです。
サイトがまだ新しい場合は、Googleの検索窓にキーワードを入力したときに表示される「サジェスト」(予測変換)を確認します。
ツールを使わなくても、ユーザーが何を検索しているかがわかります。
ステップ4:競合の上位ページを見て「答えていない疑問」を探す
選んだキーワードで実際に検索して、上位に出てくるページを確認します。
チェックするのはこの一点。
「ユーザーが知りたいはずのことに、答えていない部分はあるか」
答えられていない疑問があれば、そこを自分のページで正面から答える。
それだけで差別化になります。
ガンプラ買取のサイトを作るとき、競合を調べたら「組み立て済みのガンプラは売れますか?」「箱に痛みがある場合は減額されますか?」という疑問に答えていないサイトが多かったです。
そこに入り込む余地がありました。
NG:やりがちだが効果が薄いキーワードの選び方

参考に、よくある失敗パターンも書いておきます。
「業種名+地域名」だけで選ぶ
「Web制作 千葉」「リサイクルショップ 船橋」など、地域名を組み合わせるだけのキーワード選定は、競合が同じことをしているため差別化になりません。
地域キーワードを使うにしても、その上でユーザーの具体的な疑問に答えるページを作る必要があります。
ツールの数字だけで判断する
SEOツールの検索ボリュームはあくまで目安です。
数字が大きいから狙う、小さいから狙わない、という判断をしていると、「本当に申込みにつながるキーワード」を見落とします。
ツールは補助。
最終的な判断は「このキーワードで来た人は、自社のお客様になりうるか」で行います。
自社の言葉で選んでしまう
業界内で使っている専門用語や略称でキーワードを選ぶパターンです。
例えば「リユース品 買取」と書いても、一般ユーザーは「中古品 売りたい」と検索しています。
自分たちが普段使っている言葉と、ユーザーが実際に検索する言葉は一致しないことが多い。
Googleサジェストや、実際にお客様から来る問い合わせの言葉を参考にしながら、「ユーザー側の言葉」でキーワードを選ぶ必要があります。
1ページに複数のキーワードを詰め込む
「せっかく1記事書くなら、色々なキーワードを入れておこう」という発想でキーワードを選ぶと、1ページの中に複数のテーマが混在します。
結果として、どのキーワードでも中途半端なページになり、Googleからも評価されにくくなります。
基本は1ページ1テーマ。
「このページは誰の、どんな疑問に答えるページか」を明確にしてからキーワードを決める方が、結果につながります。
まとめ
キーワード選定で大切なのは、検索ボリュームより先に「そのキーワードで来た人は申込みする人か」を考えることです。
手順を整理するとこうなります。
- 自社の強みを具体的に言語化する
- ユーザーの疑問を書き出してキーワードに変換する
- Search ConsoleとGoogleサジェストで候補を絞る
- 競合が答えていない疑問を見つけて、そこを埋める
特別なツールは必要ありません。
「このキーワードで来た人の役に立てるか」を基準にすれば、中小企業でも勝てる領域は必ず見つかります。
「キーワードは決まったけど、ページをどう作ればいいかわからない」「競合調査の具体的なやり方を知りたい」という場合は、SALUTAMにご相談ください。
実際のサイトを見ながら、次に何をすべきかを一緒に整理します。
