
2週間で成果が出たと書きました|3ヶ月後に検算したら、狙ったキーワードの順位は上がっていませんでした

2026年5月、自社メディアの古い記事を1本だけ書き直しました。
そして2週間後、「狙ったキーワードが1ページ目のトップ5に入った」と、この記事に書きました。
3ヶ月経ったので、同じ数字をもう一度取り直しました。
成果として出していた数字が、4箇所とも間違っていました。
先に断っておくと、書き直したこと自体は効いています。
その記事は今も、毎月35件前後のクリックを運んでいます。
間違っていたのは、効いたことを説明するために私が並べた数字のほうです。
この記事では、当時の表をそのまま残したうえで、どこがどう違っていたのかを全部開きます。
目次
まず、書き直したこと自体は効きました

訂正の話に入る前に、生きている事実から書きます。
書き直したのは「自社サイトのアクセス数の目安」について書いた、公開からしばらく放置していた記事です。
書き直す前、この記事のクリックはほぼゼロでした。
直したあとの3ヶ月がこれです。
| 期間 | クリック | 検索結果に出た回数 |
|---|---|---|
| 2026年6月 | 45 | 1,306 |
| 2026年7月 | 36 | 1,293 |
| 2026年8月 | 35 | 1,299 |
| 3ヶ月合計 | 116 | 3,898 |
ほぼゼロだった記事が、3ヶ月で116件のクリックを運びました。
今も止まっていません。
新しい記事を1本ゼロから書くより、すでにある記事を1本直すほうが、かかる時間は軽い。
それでいてこの結果でした。
なぜ「新しく書く」より「直す」方が早いのか
理由はシンプルで、Googleがすでにそのページを知っているからです。
新しい記事を公開すると、Googleはまずそのページを見つけて、内容を読んで、他のページと比べて、順位を決めます。
この一連の評価には時間がかかります。
一方、公開して数ヶ月経った記事は、Googleがとっくに見つけて評価も済んでいます。
すでに順位がついている状態です。
ゼロからのスタートと、すでに走っている状態からの加速。
評価のスタートラインがまったく違います。
だから、書き直すこと自体は今もおすすめします。
この記事はリライトを否定するものではありません。
新規記事を出し続けたらサイトがどう変わるかも、別の記事で自社データを公開しています。
新規と既存は役割が違うだけで、どちらか一方ではありません。
問題は、その先です。
効いたかどうかを、私は正しく測れていませんでした。
当時、私が成果として出した表

書き直したのは2026年5月19日です。
その2週間後に数字を確認して、この記事にこう書きました。
| 項目 | リライト前 | リライト後(2週間時点) |
|---|---|---|
| 狙ったキーワードの順位 | 11位前後(クリックゼロ圏) | 4.6位 |
| 狙ったキーワードの表示・クリック | 29回・0件 | 29回・1件 |
根拠にしていたのは、この画面です。

「2ページ目で眠っていた記事が、2週間で1ページ目のトップ5に入った」。
そういう話として書きました。
読み返すと、成果らしく見えます。
実際、当時の私はこれを成果だと思っていました。
3ヶ月後に検算したら、4つ間違っていました

同じ記事、同じキーワードで、Search Consoleを取り直しました。
結果がこれです。
| 当時こう書いた | 実際は |
|---|---|
| 表示29回 | 29回は5月まるごとの合計。2週間ずつなら前15回・後13回 |
| 狙ったキーワードは11位前後 | 1.40位。11位前後はページ全体らしき別の数字 |
| 4.6位に上がった | そろえて比べると1.40位→3.15位。上がっていない |
| 2週間で4.6位 | 4.6位は書き直しから11〜24日後の窓の数字。2週間時点は3.15位 |
4行とも、書き直した記事の出来とは関係ありません。
数える期間の取り方と、並べた数字の種類を間違えていただけです。
ひとつだけ補足すると、そろえ直した1.40位も3.15位も、検索結果に出た回数は15回以下です。この母数では、下がったとも言い切れません。
つまり当時の私は、上がったとも下がったとも判断できない量の数字を、「成果」として表に載せていたことになります。
いちばん書きにくいのはここです。
この記事はもともと、同じ記事の中で「ページ全体の平均を見るな、狙ったキーワードごとに見ろ」と書いていました。
それを書いた本人が、すぐ上の成果表でページ全体と狙ったキーワードを混ぜていた。
知っていて、自分の表では見落としました。人の数字を見るときは気づけて、自分の数字だと気づけない。
3ヶ月経って読み返すまで、分かりませんでした。
ページ全体の平均順位がなぜ当てにならないのかは、別の記事に詳しく書いています。
どう測ればよかったか

ここからが本題です。
私の4つの間違いは、全部あとから防げるものでした。手順にすると4つです。
1. 直した日をメモしてから作業する
いちばん地味で、いちばん効きます。
私の間違いのうち2つは、直した日が分からなくなったことが原因でした。あとから「だいたい2週間後」の感覚で期間を置いたので、実際には10日ずれていました。
記事の管理画面のメモ欄でも、カレンダーでも、どこでも構いません。日付が1つ残っていれば、この2つは起きません。
2. 前と後で、同じ種類・同じ長さの数字を並べる
Search Consoleには2種類の数字があります。
- ページ全体の数字……そのページが出たすべてのキーワードをまとめた平均
- キーワードごとの数字……狙った1語だけを取り出したもの
この2つを同じ表に並べないでください。私は左にページ全体、右に狙ったキーワードを置いて、3ヶ月気づきませんでした。
期間の長さも同じにします。片方が1ヶ月、片方が2週間では比べられません。
Search Consoleでは、期間を「カスタム」にして開始日と終了日を手で入れると、前後で同じ日数にそろえられます。
3. 順位を見る前に、出た回数を見る
15回しか出ていないキーワードの順位は、1回か2回の出方で大きく動きます。
今回の私の表がまさにそれでした。1.40位も3.15位も、成果としても失敗としても読めない量です。
順位の数字を見る前に、必ず隣の「表示回数」を見てください。
目安として、二桁前半しか出ていないなら、順位は判断材料になりません。「まだ分からない」が正しい結論です。
4. 6〜8週間は判断しない
順位が動き始めるのは2週間〜1ヶ月ですが、動き始めることと、効いたと判断できることは別です。
別のサイトで確かめたことがあります。何も手を加えていない20日間どうしを並べただけで、クリック数が30件と21件。3割ちがっていました。
何もしていなくてこれだけ動くので、2週間程度の差では、施策で動いたぶんと元の揺れの区別がつきません。
直したら6〜8週間は触らず、判断もしない。私はいま自社の記事でそうしています。
なお、そもそもどの記事を直すか選ぶ段階の判断——2ページ目で眠っている記事の見つけ方と、そこにある落とし穴は、別の記事で扱っています。
増えた表示が誰から来ているのかを、キーワードごとに仕分ける手順はこちらです。
まとめ
- 古い記事を1本書き直したこと自体は効いた。ほぼゼロだったクリックが3ヶ月で116件になり、今も続いている
- ただし当時「2週間で成果が出た」として出した数字は、4箇所とも間違っていた
- 月の数字を2週間の欄に入れ、左右で違う種類の数字を並べ、2週間ではない窓の順位を「2週間で」と書いていた
- そろえ直すと狙ったキーワードの順位は上がっていない。ただし母数が小さく、下がったとも言えない
- 直した日をメモし、前後で同じ種類・同じ長さの数字を並べ、6〜8週間待ってから判断する
毎月レポートを出して報酬をいただいている立場で、自分の数字が間違っていたと書くのは、正直あまり気分のいいものではありません。
それでも書いたのは、この4つが特別なミスではないからです。
窓を短く取り、前後で違う数字を並べ、母数を見ない。
報告書の形になっていると、どれも成果に見えます。
いま手元に「リライトして成果が出ました」というレポートがあるなら、3つだけ確認してみてください。
- 前と後は、同じ種類の数字か
- 比べている期間の長さは同じか
- そのキーワードは、何回出ているか
この3つが通れば、その成果は本物です。
通らなければ、私と同じことが起きているかもしれません。
自分のサイトの数字がどちらなのか判断がつかない、あるいは業者から受け取っているレポートの読み方が分からない。
そういうときは、一度ご相談ください。
Search Consoleの画面を一緒に見れば、その場で判断がつくことがほとんどです。