ホームページ外注で失敗する会社に共通する5つの原因

「制作会社に頼んだのに、イメージと全然違うものができた」
こういう相談を受けることが、年に何件かあります。
話を聞いてみると、制作会社に問題があるケースよりも、発注側の準備や進め方に原因があるケースの方が圧倒的に多い。
これは制作会社をかばっているわけではありません。
制作に関わってきた現場の実感として、そう感じています。
この記事では、実際に起きたトラブルをもとに「発注側がやりがちな失敗パターン」を5つ紹介します。
制作会社を選ぶ前に読んでおくと、同じ失敗を防げます。
失敗パターン①「かっこいいデザインにしてほしい」で依頼した

「かっこいい」は発注語として危険
デザインの話をするときに、「かっこいい感じで」「おしゃれにしてほしい」という言葉がよく使われます。
ただ、これは発注語として非常に危険です。
「かっこいい」「おしゃれ」は主観でしかありません。
あなたがイメージしているものと、制作会社がイメージしているものが一致している保証はどこにもない。
ここで認識がずれたまま制作が進むと、「なんか違う」を何度も繰り返すことになります。
そもそも「かっこいいかどうか」は判断基準として間違っている
ホームページのデザインで本当に問うべきは「ターゲットに刺さるかどうか」です。
実際にあったのは、熱帯魚の通販ショップのサイト制作で「ピンク系のデザインにしたい」という要望が出たケースです。
理由を聞くと「ピンクが好きだから」とのことでした。
熱帯魚を買いに来るユーザーが、ピンク系のサイトに安心感や信頼感を感じるかどうか。
そこが抜けていたのです。
同じように「飼っている犬の写真をトップに載せたい」という要望が出たこともあります。
経営者の個性を出したい気持ちはわかりますが、サービスと関係のない要素がトップに来ると、ユーザーは「このサイトで自分の悩みが解決できるのか」を判断しにくくなります。
なんでも「はいはい」と聞く制作会社も危険信号
ここで一つ付け加えておきたいのは、こうした要望をそのまま受け入れる制作会社も危険信号だということです。
ディレクターがきちんとヒアリングできていれば、「そのデザインはどんなユーザーに向けてですか?」という問いが自然に出てきます。
それが出てこず、ただ「わかりました」と進める担当者は、ユーザー視点で設計する習慣がない可能性が高い。
なんでもはいはい聞いてくれる制作会社は、一見親切に見えます。
でも実際は、後から「なんか違う」が積み重なって、修正が止まらなくなるリスクが高い。
失敗パターン②「おまかせします」で丸投げした

ゴールもターゲットも何も伝えずに「おまかせします」で発注するのも、うまくいかないパターンの定番です。
制作会社は、渡された情報をもとにしか判断できません。
「何のために作るのか」「誰に見てもらうのか」「見た人にどう行動してほしいのか」が伝わっていなければ、無難で当たり障りのないサイトができあがります。
制作会社が悪いのではなく、判断するための材料がないのです。
よくあるのは、「問い合わせを増やしたい」というゴールが共有されていないまま制作が進み、完成したサイトに問い合わせボタンが目立たない場所にしかない、というケース。
デザインとしては問題なくても、目的として機能していない。
発注時に最低限伝えるべきことは、「誰に」「何をしてもらうために」作るか、この2点です。
失敗パターン③ 参考サイトを出さなかった

デザインのイメージを言葉だけで伝えようとすると、すり合わせに限界があります。
「シンプルに」「クリーンな感じで」「信頼感のある雰囲気で」。
これらの言葉は、人によって思い浮かべるデザインがまったく違います。
参考サイトを3〜5件出すだけで、認識のずれは大幅に減ります。
「このサイトのレイアウトは好きだけど、色はこっちに近い感じで」という伝え方ができると、制作会社も動きやすくなります。
好みでないサイトを出すのも有効です。
「こういうのは避けたい」という情報も、方向性を絞る上で役立ちます。
失敗パターン④ 予算と要望がかみ合っていなかった

これが一番トラブルになりやすいパターンです。
以前、不動産会社から「30万円でSUUMOと同じようなシステムを作ってほしい」という相談を受けたことがあります。
物件の登録・検索・絞り込み・問い合わせフォームまで一式、という内容でした。
SUUMOのようなポータルサイトの開発には、数千万円規模のコストがかかっています。
30万円でできるものとは、根本的に違います。
同じように「イラストや写真も全部込みでやってほしい」という要望が出るケースもあります。
制作費に素材費が含まれていると思っている方も多いのですが、プロのイラストや写真の費用は別途かかるのが一般的です。
「お金を払っているんだから」という感覚は当然です。
ただ、相場感がないまま発注すると、できあがったものへの期待と現実にギャップが生まれます。
防ぐための方法はシンプルで、発注前に「この予算でできることとできないことを教えてください」と聞くことです。
最初に確認しておけば、後から揉めることはほぼありません。
失敗パターン⑤ 公開したら終わりだと思っていた

ホームページは、公開した瞬間から「育てるフェーズ」が始まります。
ところが、「作ってもらったから終わり」と思っているケースが少なくありません。
公開後に「やっぱりここを直したい」「ページを追加したい」となったとき、それが制作費に含まれているかどうかは契約による、というのが実態です。
多くの場合、公開後の修正・追加は別費用になります。
ここを確認せずに進めていると、後から「修正するたびに請求が来る」という状態になります。
また、「作って公開すれば問い合わせが来る」と期待していたケースも多い。
ホームページは公開しただけでは検索に出てきません。
SEOや広告などで集客する仕組みが別途必要です。
制作と運用は別のフェーズだという認識を最初から持っておくと、期待値のズレが防げます。
打ち合わせ前に確認しておくべき5つのこと

失敗パターンを踏まえて、制作会社との打ち合わせ前に自分で答えを用意しておくべきことをまとめます。
- サイトのゴールは何か:問い合わせを増やしたい、来店を増やしたい、など具体的に
- 誰に見せるか:年齢・職業・悩みなど、ターゲットのイメージを言語化しておく
- 参考サイトを3〜5件用意する:好きなもの・避けたいものの両方
- 予算の上限と、その予算でやりたいことの優先順位:全部できない場合に何を諦めるかを決めておく
- 公開後の運用をどうするか:自分で更新するのか、外注し続けるのかを決めておく
この5点を打ち合わせ前に整理しておくだけで、制作会社とのすり合わせがスムーズになります。
逆に言えば、これを答えられない状態で発注すると、今回挙げた失敗パターンのどれかに当てはまる可能性が高い。
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まとめ:制作会社を変えても、発注の仕方を変えなければ同じことを繰り返す
今回挙げた5つのパターンに共通しているのは、「ユーザー視点が抜けている」か「情報・期待値の共有ができていない」かのどちらかです。
制作会社を変えても、発注の仕方が変わらなければ、同じ結果になる可能性が高い。
逆に言えば、「誰に見せるか」「何のために作るか」この2点を最初に固めておくだけで、ほとんどのトラブルは防げます。
発注前の30分の準備が、制作後の何ヶ月もの修正を省いてくれます。
「ホームページを作り直したいけど、また同じ失敗をしないか不安」という方は、SALUTAMにご相談ください。
制作だけでなく、発注前の整理から一緒に考えます。
