
何をやっても申込みが増えない会社に足りないのは施策ではない|月32件→469件にした4つのこと

関東でリサイクルショップを運営している会社に入ったとき、宅配買取の申込みは月4〜5件でした。
やる気がないわけではありませんでした。
ブログも書いていたし、サイトのリニューアルもしていた。
ただ、何をやっても申込みが増えない状態が続いていました。
サイトを見てすぐに原因はわかりました。
買取・販売・求人・店舗情報が一つのサイトに混在していて、訪れた人が何をすればいいのかわからない状態になっていたのです。
「このサイトは何屋なのか」が決まっていませんでした。
計測体制を整えた2018年4月の時点で、月の申込みは32件。
そこから2年8ヶ月後の2020年12月、広告費ゼロで月間469件になりました。
やったことは4つです。
ただ、4つの施策を思いついたわけではありません。
サイトの目的を1つに決めたら、やることが自動的に4つに決まった、というのが実際のところです。
依頼時点の状況

サイトを確認して最初に気になったのは、トップページの構成でした。
宅配買取・店舗販売・求人・新着情報がすべて同じ重さで並んでいて、どれが主役なのかわかりません。
買取したい人が訪れても、どこで申込みすればいいのか迷う設計になっていました。
これは中小企業のサイトでよく起きることです。事業をいくつか持っていると、そのすべてをトップページに載せたくなります。ただ、載せるほど「この会社は何をしているのか」が伝わらなくなります。
抱えていた課題は主に4つです。
- サイトからの申込みが月32件前後で伸びていない。
- ブログを投稿してもアクセスが増えない。
- 買取表の更新を制作会社に依頼すると1週間かかる。
- 店舗買取だけでは運営が厳しくなってきている。
ブログは頻繁に投稿していましたが、内容が日記に近い形式で、検索からのアクセスにはつながっていませんでした。
やる気はあるのに、方向性がズレていた状態です。
やったことは全部「1つに絞る」から派生している

このあと紹介する4つは、別々の施策ではありません。
「このサイトは宅配買取のためのサイトである」と1つに決めた結果、やるべきことが自動的に決まっただけです。
- 目的を1つに決める → 買取に特化した構成に変える
- その1つへの道を作る → 申込みの動線とフォームを整える
- その1つに関係ある人だけを集める → ブログの書き方を変える
- その1つの鮮度を保つ → 買取表の更新を速くする
逆に言えば、目的が決まっていないサイトでは、この4つはどれも効きません。
動線を整えようにも、どこへ導けばいいのかが決まっていない。
関係ある人を集めようにも、誰が「関係ある人」なのかが決まっていない。
「何をやっても申込みが増えない」と感じている会社の多くは、施策が足りないのではなく、この1つが決まっていないのだと思います。
行った施策

1. サイトを宅配買取に特化した構成に変える
これが「目的を1つに決める」そのものです。
最初にやったのは「削ること」でした。
求人・販売情報・店舗情報など、宅配買取と関係のないコンテンツをトップページから外し、サイト全体の目的を「宅配買取の申込みを増やす」一点に絞りました。
情報を減らすと申込みが増えます。
訪れた人は迷うと離脱するからです。
見せる情報を絞るだけで、申込みへの動線がシンプルになります。
削った情報を消す必要はありません。下層ページに置いておけば、必要な人はたどり着きます。トップページで一番大きく扱うものを1つ選ぶ、というだけの話です。
2. 申込みの動線とフォームを再設計する
これは「決めた1つへの道を作る」話です。
サイトのどこにいても申込みボタンが見える状態にしました。
それまでは申込みフォームへのリンクが見つけにくく、辿り着いても入力項目が多くて離脱されていました。
フォームは必要最低限の項目に絞り、注意事項は申込み後の自動返信メールに移動しました。
この改善だけで、同じアクセス数でも申込み件数が大きく変わりました。
3. ブログの書き方を変える
これは「関係ある人だけを集める」話です。
以前は日記のような内容のブログを頻繁に投稿していましたが、検索からのアクセスにはつながっていませんでした。
「量より質」に切り替え、検索上位を狙えるキーワードに絞って記事を書くようにレクチャーしました。
投稿件数は以前の10分の1以下になりましたが、アクセスは3倍に増えました。
数を減らしたから増えたのではありません。「売りたい人が検索する言葉」で書くようにしたから増えました。書く相手が決まると、書く内容も自然に決まります。
4. 買取表の更新を当日対応に切り替える
これは「決めた1つの鮮度を保つ」話です。
買取表の更新は、制作会社に依頼すると反映まで1週間かかっていました。
買取価格は相場で動きます。1週間前の価格が載ったままのページは、ただ古いだけではありません。
見た人は「この金額で売れる」と思って申し込みます。実際の査定額が違えばクレームになります。逆に、下がったままの古い価格を見て「安いからやめよう」と離れていく人もいます。
更新の遅れが、失注とクレームの両方を生んでいた状態です。
そこで、買取表は弊社で直接更新する体制に変えました。
依頼から当日〜1日以内に反映されるようになり、買取価格に関するクレームも減りました。
サイトの更新を外部に依頼している場合は、「何を頼むと何日かかるか」を一度確認してみてください。その日数が、そのまま事業のスピードの上限になっています。
結果

| 指標 | 2018年4月(計測開始時) | 2020年12月 |
|---|---|---|
| 月間セッション数 | 17,112 | 88,519 |
| 月間申込み件数 | 32件 | 469件 |
| 申込み率 | 0.19% | 0.53% |
アクセスは約5.2倍、申込みは約14.7倍です。
アクセスの伸び以上に、申込みが伸びています。
サイトの目的を1つに絞ったことで、申込みにつながる人だけが集まるようになったからです。
同じ100人が訪れても、その100人の中身が変わりました。
アクセス数を増やすことより、来た人に申込みしてもらうことを優先した結果です。
なお、流入は自然検索が中心で、リピーターによる直接アクセスも含まれています。
あなたのサイトはどうか
ここまで買取の話をしてきましたが、業種は関係ありません。
一度、自社のサイトで確認してみてください。
「このサイトで一番増やしたいものを、1つだけ答えてください」
すぐに1つ答えられるでしょうか。
「問い合わせも欲しいし、採用もしたいし、商品も見てほしい」と2つ以上出てくるなら、トップページでも同じことが起きています。
訪れた人は、こちらが迷っているのと同じだけ迷います。
決めるというのは、他を捨てることではありません。
トップページで一番大きく扱うものを1つ選ぶ、というだけです。残りは下層ページに置けば、必要な人はちゃんとたどり着きます。
まとめ
何をやっても申込みが増えない。
そう感じているとき、たいていは施策が足りないのではありません。
サイトが何屋なのかが決まっていないだけです。
決まっていないサイトに施策を足しても、方向がバラバラなので積み上がりません。
逆に1つ決まれば、構成も、動線も、記事も、更新の優先順位も、全部そこから決まります。
この事例で2年8ヶ月かかったのも、特別なことをしていたからではありません。
決めたことを続けただけです。
そしてもう一つ大きかったのが、買取表の更新やブログの投稿を社内で回せる体制を作れたことでした。
外部に頼り続けていると、どうしてもスピードが上がりません。
SALUTAMのサポートは「代わりにやる」ではなく「自走できるようにする」ことを軸にしています。
「このサイトで一番増やしたいもの」がすぐに1つ出てこなかった方、あるいは決めてはいるものの、トップページがそうなっていない気がする方。
一度SALUTAMにご相談ください。
現状のサイトを確認した上で、何が主役になってしまっているか、どこから手をつければいいかをお伝えします。
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